暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

小川君

研究室で仕事をしていると、どこかで見たことがある男が訪ねてきた。
よく見ると環境昆虫学の小川君ではないか。
インドネシアでの調査で日焼けした上に長髪にパーマをかけているので分からなかった。
 
インドネシアでのお土産をいただいた。


外国のお菓子は甘すぎたりするのだがこれは美味しい。
 
彼はとある日本人留学生奨学生に採用されることになった。
そのためか比較的控えめだった彼が自信に満ち溢れているように見えた。
 
この奨学金はかつて彼の研究室の先輩である高須賀君が獲得したものだ。
したがって先輩の挑戦が後輩に受け継がれたことになる。
大学院生は、それほど多くはないものの、様々な奨学金や研究助成金に申請することができる。
ところが現実にはそれらを知らない大学院生が多く、知っていても「自分ではどうせ駄目だから」と言って申請しない学生が少なくない。
当たり前だが、申請せずに採用されることはあり得ない。
採用されるためには失敗を恐れずに申請し続けるしかない。
とても大変な事であるが、もし一度採用されたなら、その大学院生には今までとは全く違う世界が見えるだろう。
 
この奨学金に採用されたことで小川君は多くのものを得ることができただろう。
彼はまだ博士課程の1年生なのでこれからも挑戦し続けてほしい。