暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

船上にて

1ヶ月程前に、大学の若手教員であるK米先生とS村先生から一緒に釣りに行かないかとのお誘いを受けた。
どうやらK米先生は「ゑびす」という大学の釣りサークルの顧問らしく、サークルの学生達と船釣りをするらしい。
もちろん二つ返事でお受けする。
 
あれから1ヶ月経ったが何の音沙汰もなかった。
釣りの前日の昨日になってようやくルアーでタチウオを狙うサーベリングをやりますと言う連絡が入った。
サーベリングは初めてなので楽しみである。
ところが初めてなだけに何一つ道具を持っていない。
K米先生によるとシーバスロッドでも大丈夫だと言う。
それならば陸用のタックルで船釣りができるのか試してみよう。
この選択が吉と出るか凶と出るか…。
 
朝6時前に三津埠頭に集合し、玄海フィッシングさんの船に乗り込む。
波は穏やかだが雨が激しくなってきた。
いつもならこの天気で大丈夫かと心配になるところだが、今回はゲストとしての参加なので何かと気が楽だ。

幸いなことに釣りを始める頃には雨が止み、風もほとんどなくなった。
さあいよいよサーベリングだ。
100gという普段は全く使わないメタルジグを海に投入する。
ちなみに自分のタックルは以下の通り。

  • ロッド:ダイワシーバスハンター86ML
  • リール:シマノナスキー4000
  • メインライン:PE1.5号 200m
  • リーダー:フロロカーボン5号 1.5m
  • メタルジグ:YO-ZURIブランカ タチ魚SP GMCL 100g

メタルジグは学生が買ってきたものなのでこのカラーだけである。
PEは0.8号〜1号が良いと聞いたが、ここでは普段使っている1.5号にした。
しかも色分けされていないので水深を把握することができない。
メタルジグが着底した後でゆっくりシャクリ、海底から20mくらい上げたところでまたフォールさせる。
これをずっと繰り返すのだが全くアタリがない。
いつか釣れるだろうと期待してシャクリ続けるが、ロッドを支える左腕がどんどん疲れてくる。
 
釣りを開始してから1時間強、タチウオは全く釣れなかった。
唯一、S村先生がフグ(食べられない種類)を釣ったのみ。
7人中6人がボウズという悲惨な結果だった。
さらに1人(学生)は釣り開始20分後に船酔いで倒れている有様だ。
船長さんは魚群探知機には反応があると言う。
と言う事は、我々の釣り方に問題があるのだろう。
 
場所を変えること2度、遂にその時が来た。
アタリはないかとシャクっていると、ズンッとしたアタリが来た。
他の人のラインと絡んだのかなと思ったがそうでもなさそうだ。
必死で糸を巻いていると銀色に輝くタチウオが見えてきた。
陸用のタックルで本当にタチウオが釣れてしまった。
 
これを皮切りに周りも釣れ始めた。
自分もこの後3匹を釣り上げた。
指3本から5本くらいと決して大物とは言えないが、初めてなので贅沢は言えないだろう。
いよいよこれからだ、というところで無念の時間切れ。
終わってみれば7人で10匹しかタチウオが釣れなかった。

タチウオテンヤならもっと釣れていただろうが、これをメタルジグで釣ったことに価値があると思う。
そして、初めての面子で釣りを楽しめたことが良かった。
また彼らと釣りに行きたい。
 
と言うことで、陸用のタックルでタチウオが釣れることが証明できた。
ただし、シャクリ続けたせいで左腕の負担があまりにも大きすぎた。
もっと短くて軽いロッドの方が船釣りには向いているだろう。
それと、スピニングリールよりもベイトリールの方が良い気がする。
できれば水深が分かるもの、あるいは色分けされているPEラインが良いと思う。
メタルジグも80gがあれば小型のタチウオがもっと喰いつきやすいのではないだろうか。
 
次回は船用のタックルでサーベリングしてみたい。