暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

続・釣り初め(前編)

あんな釣り初めを認めることはできない。
 
そこで植村君と宮崎君を誘い三崎で釣りをすることにした。
前回はルアー釣りで散々な目に合ったが、今度はアジの泳がせ釣りを選んだ。
昨年1月5日にも泳がせ釣りをしたので、これこそが釣り初めにふさわしいだろう。
標的はマトウダイである。
 
夜12時に集合し、まずは八幡浜に向かう。
八幡浜で餌となるアジを調達するのだ。
意気揚々とサビキ釣りを始めるがアジがまったく釣れない。
このまま粘っても釣れそうにないので三机でアジを釣ることにした。
ところが三机でもアジは釣れなかった。
 
意気消沈する中、メタルジグを適当に投げてみるとアジが釣れた!
宮崎君がそのポイントにサビキ仕掛けを投入する。
直後、ついに宮崎君が念願のアジを釣り上げることに成功した。
それからは入れ食いである。
宮崎君の活躍で20匹のアジを確保することができた。
 
この後、三崎に移動し泳がせ釣りを始める。
釣り針にアジを掛け、仕掛けを投げ入れる。
リールのドラグをかなり緩め、ラインが出やすいようにしておく。
後はひたすら待つだけだ。
時計を見るともう朝5時になっていたので仮眠をとることにした。
 
6時に目が覚め、竿を見ても何の変化もない。
退屈凌ぎにメタルジグを適当に投げるとアタリがきた。

25cmのカマスだった。
その後もひっきりなしにアタリが続き、7匹も釣れた。
全て同じくらい大きさだったので群れが来ていたのだろう。
植村君は玉網でハコフグを捕っていた。

宮崎君はウキ釣りをしている。
泳がせ釣りをしながらいろいろ遊んでいた。
 
泳がせ釣りでは時折アタリが来る。
仕掛けを巻いてみると何かが掛かっているのだが、巻き上げる途中でバラしてしまう。
そんな時のアジは、

頭だけになっていることが多い。
マトウダイならアジを丸呑みするので、マトウダイではないだろう。
アジの全身が残っている場合もあった。

後頭部をかじられているのでイカではないだろうか。
 
そう考えているうちに植村君の竿に同じようなアタリが来た。
仕掛けをゆっくり巻き上げてみるが、やはり途中でバラしてしまう。
ところがイカが仕掛けのアジを追いかけて浮上してきた。
餌木を投げ入れようとすると、植村君が
「餌木ではダメだ!」
と叫ぶや否や玉網をつかみ、逃げようとするイカを掬い上げた。

アジを喰い荒らしていたイカの正体はカミナリイカだった。
胴長が20cmもある。
 
さすが玉網王。
狙った獲物は逃さない。
 
後編に続きます。