暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

玉網王再び(前編)

釣り部の玉網王こと植村君が、お盆休みに遊びに来ることになった。
それならば行くしかないでしょう。
ということで清原君も加わって3人で釣りに行くことにした。
 
22時過ぎに飲み会あがりの植村君と合流し、一路八幡浜へ向かう。
八幡浜ではソウダガツオが釣れていると言うし、ヤズ(小型のブリ)やタチウオ、大型のアジが釣れる可能性がある。
玉網王との釣りには最適の場所だろう。
道中、雷で夜空が光り、やがて雨も降ってきた。
良いコンディションとは言えないがそれでも釣りがしたい。
 
八幡浜のとある波止に到着し、まずはここで釣りを始める。
清原君が先客の話を聞いてみると、小さいタチウオが釣れるらしい。
確かに海面が時折ギラッと光っている。
しかし、ルアーを投げてみるがなかなかアタリがない。
清原君がワームに替えてみると待望のアタリが来た。
早速自分もワームを付け替える。
ところが、アタリが頻繁にあるものの、なかなかフッキングしない。
ワームがタチウオに引っ張られたところでアワせると外れてしまう。
どんどんイライラしてくる。
結局1匹も釣れなかった。
 
そうこうしているうちに疲労困憊になり、車中で仮眠を取る。
起床後、シーロード八幡浜へ移動して釣りを再開する。
まずイケス周りでサビキ釣りをしたが、10cm〜15cmのアジしか釣れない。
いやいや、こんな小さいアジを釣りに来たのではない。
イケス周りの釣りを早々に止めて先端の桟橋に移動した。
 
サビキ釣りの仕掛けを投入し、ルアー釣りをしながらサビキ釣りのウキの様子を見る。
これで釣れなかったらどうしよう。
そう思い始めた時、清原君のウキが沈んだ。
最初は「あまり大きくないです」と言っていたが、足元に寄せたところでかなり動き回っているようだ。
何とか玉網で掬ってみると。

30cmを軽く超えるソウダガツオが釣れた。
 
続いて自分のウキも沈んだ。
期待も空しくやたらと軽い。
まあ仕方ないと思いつつ、リールを巻いていると突然魚が横に走り出した。
何とか足元に寄せて玉網で掬ってもらう。

34cmのソウダガツオだ。
生まれて初めて釣った。
釣り上げた後のバイブレーションが並ではない。
 
ところでソウダガツオにはマルソウダとヒラソウダの2種類がいる。
両方ともカツオよりも血合いが多く、鮮度が悪くなるのが早いらしい。
特にマルソウダは鮮度が下がるのが早いらしく、古くなったものを食べると食中毒(ヒスタミン中毒)になることも多いらしい。
両者の見分け方は以下の通り。

  1. 赤丸の部分:背中の黒い部分と鰓蓋がくっついていればマルソウダで、離れていればヒラソウダ。
  2. 青線の部分:ここには鱗があるが、これが第二背鰭まで伸びていればマルソウダで、伸びていなければヒラソウダ。要するに、ここが長いのがマルソウダ。

(あくまで素人の判断なので自己責任でお願いします)
 
ということは釣ったソウダガツオはマルソウダになる。
この時には見分けがつかなかったが、取り合えず血抜きしてクーラーボックスに入れておいた。
 
後編に続きます。