暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

東京その3

今日の朝9時の飛行機で自分の街に帰る予定だった。
ところが台風18号が接近しているため飛行機が飛ぶかが分からない。
不安な気持ちを抱え羽田空港に向かう。
 
外は強い風に加えて雨が降っている。

この風のせいで自分の傘が壊れてしまった。
自分達の便は搭乗手続き停止中である。
それが出発1時間程前に欠航になってしまった。

このままでは帰れないので15時の便に変更し、17時と18時(最終便)の便のキャンセル待ちをした。
 
15時の便を待つ間、羽田空港を散策する。
浅草満願堂の芋きんを見つけた。

ここの芋きんは自分の大好物である。

唯一の欠点は賞味期限が短いことだろう。
地元の笹寿司も見つけた。

子供の頃は寿司と言えば笹寿司や柿の葉寿司だった。

相変わらずの味である。
 
午後になってもほとんどの便が欠航である。
そして遂に15時の便も欠航になってしまった。
今日の便は全て満席だったので、明日の第1便に変更しようとしたが、こちらも既に満席だった。
自分にとっては初めての経験なので全ての対応が後手に回ってしまう。
不安になるが妻と義母がいるためそれを表情に出すこともできない。
 
15時の便のキャンセル待ちをするため出発口を通り搭乗口に移動する。
幸いこの便は欠航にならなかったが、準備に時間がかかるらしく、20時発に変更になり搭乗口も変わってしまった。
気が気でないが取り敢えず夕食を取る。

そしていよいよキャンセル待ちが始まった。
キャンセル待ちにはS、A、Bと順番が分けられており、自分達はBの7から9番目だった。
果たして自分達は乗れるのだろうか。
もし乗れなかったら最終便のキャンセル待ちをするのだが、搭乗口が変わってしまったため、最終便の搭乗口に間に合わない可能性が高い。
今日は空港で一泊するのだろうか。
明日の学生の実験はどうなるのだろうか。
焦りが頂点に達する。
その時、空港のスタッフから「Bの10番までの方、窓口に来てください」とのアナウンスが来た。
どうやら自分達は飛行機に乗れるらしい。
これが本当なのかしばらく信じられなかった。
 
急いで手荷物検査を受け、バスに乗り込む。

飛行機の座席に座り、シートベルトを締めたところでようやく一安心した。
 
こうして何とか無事に帰還することができた。
羽田空港には12時間もいたことになる。
今日はどの便でも同じ思いをした人がいるだろう。
 
この様な緊急事態の中で、懇切丁寧に対応してくれた全日空のスタッフに感謝したい。