暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

大学と改革

前回に引き続き、大学改革について書いてみる。
 
自分の大学を含め、日本全国の大学で組織再編やカリキュラム刷新、入試改革が進められている。
新聞やテレビでも報道されることが増えたが、それらを目にする度に気が重くなる。
 
大学改革の主な目標は、大学の国際化、新しい時代に対応した人材の育成、カリキュラムの改善、そして大学生の学力低下の防止である。
これらの目標を達成するため、多くの時間と人間、そして経費を使用しているが果たしてうまくいくのだろうか。
 
これらの改革を考えるのは大学でも上の立場の人達と、そしてその大学のさらに上の立場にいる人達だ。
彼らが大学の、ひいては教育の現場をどれくらい知っているのかは自分には分からない。
 
教育とは時間がかかるものである。
目先の成果に囚われず、将来を見据えたしっかりした改革案であってほしい。
 
以前に記した勝海舟の言葉が頭から離れない。
「全体、改革といふことは、公平でなくてはいけない。そして大きい者から始めて、小さいものを後にするがよいヨ。言い換へれば、改革者が一番に自分を改革するのサ。」
(「氷川清話」講談社学術文庫から)
 
とにかく、大学改革が良い方向に進められることを祈るばかりである。