エースロッド（後編）

こんなにアジが釣れるのであれば他の魚も釣れるはずだ。
アジを早々に氷を入れた発泡スチロール箱に入れて次の釣り場に移動する。
次はワームではなくミノーを試してみる。
　
ミノーに替えて数投目、やや大きいアタリが来た。
もしやシーバスかと思ったがエラ洗いがない。

30cmを超えるウグイだった。
少しがっかりしたが（失礼）、この後はメッキのアタリが続く。

ミノーで釣れるメッキはやや大きいためなかなか楽しい。
この後もひっきりなしに釣れる。
　
ひとしきりメッキを楽しんだ後、ふと沖に投げてみると大きなアタリが来た！
これはメッキでもないし、ウグイなんか（失礼）でもない。
この重さは40cmを超えるシーバスだろう。
ソアレSSのデビューの日に相応しい。
と思っていたら矢先に手応えが軽くなる。
どうやらリーダーとスナップの結び目が解けてしまったらしく、ラインの先にはミノーがなくなっていた。
今日あれだけメッキと釣り上げたミノーだったのに…。
　
このままだと今日の最大の魚がウグイになってしまう。
別のミノーに替え、場所も変えながら釣りを続ける。
するとまた大きめのアタリが来た。
アタリの割にはあまり引かず素直に寄せられてくる。
足元に細長い姿が見えてきた。
またウグイかと思ったが体の光具合が違う。
どちらかというと青物の光り方だ。
こんな河口にまさか…。

まさかまさかのサゴシ（サワラの若魚）だった。
47cmと先ほどのウグイよりも明らかに大きい。
こんな場所でサゴシが釣れるなんて思ってもみなかった。
　
まだまだ釣れそうな気配だったが、食べきれないだけの魚を釣っても仕方がないので、今日は納竿することにした。
二時間程度の釣行だったが、アジとメッキが爆釣なうえサゴシも釣れたし、五目（メッキ、アジ、シーバス、ウグイ、サゴシ）も達成できた。
期待を遥かに超えるソアレSSのデビュー戦になった。
とんでもないロッドを贈ってくれた釣り部のエースに感謝しよう。
この「エースロッド」、これからもどんどん使っていこう。