暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

分子生物資源学

実験の準備のため、朝6時前に研究室に来た。
いつもは真っ暗な廊下の照明が点いていた。
すると、分子生物資源学の学部4年生のT岡君が彼の研究室から出てきた。
T岡君は今月で卒業するはずだ。
 
自分「こんなに朝早くどうしたの?」
T岡君「3年生に実験の引き継ぎをしています。」
自分「ひょっとして徹夜?」
T岡君「そうです。でもちょうど終わったところです。」
(注:分子生物資源学の実験では時間が掛かるものが少なくありません。)
 
この研究室では以前から先輩が後輩に実験を教える(助言する)ことがある。
T岡君だけではなく、先週にも卒業予定の修士2年生が学部3年生に実験を教えているのを見た。
分子生物資源学は玉網王の出身研究室である。
玉網王がいた頃のようにぶっ飛んだ会話は減ったと思うが、分子生物資源学の伝統が受け継がれていることを知り何だか安心した。
 
それと比べて、自分の研究室では引継ぎがうまくできていない。
来年度は引継ぎがうまくできるよう指導しなければいけない。
帰路に就くT岡君を見ながら、そう思った。