暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

大型連休3日目 結婚式

大型連休前半最終日の今日、とある結婚式に出席してきた。
結婚するのは研究室OBの奥山君と荻野さんである。
 
彼らが研究室に在籍していた頃、研究室の教授が引退したので教員は自分独りだけになった。
それまで研究室の研究意欲が低く、真面目に研究活動をしていたのは自分と一部の学生だけだった。
この状態を改善しなければ、研究室の維持が困難になることはもちろん、自分の研究者としての未来はない。
学生に一定の教育を受けさせることもできないだろう。
 
そんな時に、彼らは本当によく頑張ってくれた。
研究では新しい研究テーマに取り組み、新しい実験技術を築き上げただけではなく、素晴らしい成果を叩き出してくれた。
彼らの研究成果はそれぞれ二つずつ論文として国際学術雑誌に掲載されている。
彼らの研究は現在の研究室のメインテーマとして、後輩達が受け継ぎ発展させている。
研究室の学生が学会発表するようになったのも彼らの学年からだ。
しかも二人とも学会で優秀発表賞を受賞している。
さらには研究室の運営や下級生の指導にも熱心に手伝ってくれた。
今の研究室があるのも彼らのおかげである。
 
そんな彼らに対し、自分は適切に指導できたかは甚だ疑問だ。
もっと彼らの才能を理解したうえでそれを育てる教育をしなければいけなかったと思う。
そんな駄目教員の自分が二人の結婚式に出席してもいいのと真剣に悩んだ。
 
昔の自分ならここで逃げていたと思うが、あんなに頑張ってくれた二人に対し逃げる訳にはいかない。
彼らの結婚を祝福するとともに、(依頼された)乾杯の挨拶をしっかりやり遂げるのだ。
これこそが頑張ってくれた彼らの対する最大の恩返しになると思うのだ。
 
ということで結婚式に出席してきた。
二人の友人とご家族のおかげで(?)賑やかで幸せな結婚式だった。
自分の乾杯の挨拶は噛み噛みだったが、何とか無事に終わった。
少なくとも彼らの顔に泥を塗るようなことにならなかったはずだ。
 
この日記を見ているかは分かりませんが…
奥山君、荻野さん、ご結婚おめでとうございます。
お二人の末永いお幸せとご発展、そしてご健康を心よりお祈り申し上げます。
いつかまた三人で、お子様ができたらお子様も一緒に、釣りに行きましょう。