暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

ウズラ計画 その2

今回のウズラ計画では検卵をしない予定だった。
検卵とは孵卵中の卵に光を当てて、きちんと発生しているかを確かめる作業である。
光を当てた時に卵の中が明るく見える場合は無精卵もしくは発生を中止した有精卵で、光を当てた時に血管が見えた場合には順調に発生している有精卵になる。
スーパーで販売している卵を孵卵しているので、生まれるかどうかは孵化日まで知らない方が面白そうだったので、敢えてしなかった。
 
一昨日に、孵卵した卵を発生枠に移し替え、後は孵化を待つのみだ。
その時に学生が「この卵が軽い」と言い出した。
折角だから検卵してみると中が明るく見えない。
ひょっとしたら本当に発生しているのかもしれない。
その日の夕方に卵を見ていると、一つだけ動いているものがあった。
これは期待できそうだ。
 
この動きは昨日にも見られたが、今朝になって動かなくなってしまった。
さては死んでしまったのだろうか。
 
一限目の中間試験を終えて採点作業をしていると、学生から「生まれました!」という報告が届く。
急いで見に行くと、

本当に生まれていた。
しかも二羽も生まれているではないか。
 
スーパーのウズラの卵には有精卵が混じっているという情報は本当だったのだ。