暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

大腸癌検査(後編)

いよいよ検査の日が来た。
 
14時からの検査まで、何一つ食べ物を食べることを許されていない。
口にすることができるのは、水と検査液のみ。
検査液はこのようなバックを使う。

ここに2リットルの水を入れて溶かし、それを全て2時間程度で飲み干さなければいけない。

本当は朝6時から飲むのだが忘れてしまっていた。
やむなく7時から飲む。
臭いを嗅ぐとグレープフルーツの香り。
これなら飲めなくはないと口に入れた途端、その不味さに驚く。
一口目から吐き気が出てきて心が折れそうになる。
これを2リットルも飲むのかよ。
 
その間も便が出続ける。
便の中には固形物はなく、黄色の液体が流れてくるだけだ。
この後で大学に出勤するが、吐き気と便意で仕事にならない。
結局検査までの間、9回もトイレに行くことになった。
一応有給休暇を取っていたが、次回からは仕事を全くしないほうが良いだろう。
 
こうしていよいよ検査の時間がやってきた。
先日の説明では車で来院しないよう言われていたので、タクシーで病院に向かう。
病院で受付を済ませた後、看護師さんと打ち合わせをする。
というのも検査途中でポリープ(隆起状になった組織で、癌になる可能性もあるもの)を見つけたら、その場で切除することができるらしい。
ただしその場合は数日の入院が必要になる。
仕事があるから入院はしたくないな…と思っていたが、もしポリープを別の日に切除することになったらまた食事制限と検査液を飲まなければいけないという。
あんなきついことは二度とごめんだ、ということで入院をお願いする。
 
次に検査衣に着替えることになった。
ちなみに検査衣の下着はお尻の方に穴が開いている。
看護師さんの誘導のもと診察台の上に乗り、麻酔を静脈注射される。
じわじわ麻酔が効いてくる感覚が不気味である。
 
どうなるのやらと思っていたら、いつも間にか意識が消え、気づいたら検査は終了していた。
 
痛みも何もなかったので拍子抜けだ。
ただし、麻酔は完全に抜けていないのでとても気持ち悪い。
意識は朦朧としているし吐き気がする。
今日は一日中吐き気がしているな。
 
この後、お医者さんから診断結果を説明していただいた。

自分の腸の中を見るのは久しぶりだ。
「特に問題ありませんよ」という一言に安心する。
これで入院もしなくて良くなった。
 
まだ意識がはっきりしない状態でタクシーに乗り込み自宅に帰った。
大腸に異常がなくて何よりだが、しばらくは大腸癌検査を遠慮したいものだ。