暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

赤十字 その5

地震のせいであまり寝られなかったが、体調は悪くない。
朝食後に薬を飲んでのんびりする。
本当に自覚症状がないので、こんなにのんびりしていいのかなと考えてしまう。
 
午後からは妻と一緒に管理栄養士さんによる
栄養指導を受けた。
腎臓の機能は食事と密接な関係があるので、これからの生活に備えて勉強しておかなければいけない。
まず第一に気をつけなければいけないことは、たんぱく質の量だ。
たんぱく質は体にとって大事な栄養素である。
ところが、過剰に摂取すると、不要なたんぱく質アミノ酸に分解され、さらに尿素クレアチニンなどの窒素化合物になる。
窒素化合物は腎臓から尿として排泄されるため、たんぱく質を摂り過ぎると腎臓の負担が大きくなってしまう。
また、腎臓機能が低下すると窒素化合物をうまく排泄できなくなって体に蓄積し、尿毒症になってしまう。
そのため、食事のたんぱく質を減らして(1日50g、健康な人の半分程度)腎臓を守ろうと言うことだ。
ただし、たんぱく質を減らすと摂取エネルギーも減ってしまうので、糖分や脂肪でエネルギーを補わなければいけない。
 
次に気をつけなければいけないのは、塩分である。
腎臓はナトリウムを排泄する働きがあるが、腎臓機能が低下すると排泄できなくなる。
また、塩分の摂り過ぎで高血圧になると糸球体(血液が絶えず流れてくる)に負担がかかるので、塩分を控えなければ いけない。
 
基本的にはこの2つである。
妻が日頃から薄味の食事を用意してくれたり、味噌汁のお汁を飲まない、麺類の半分を葛切りや春雨(どちらもデンプンから出来ており、たんぱく質と塩分を含まない)に替えてくれているので、対応は出来そうだ。
病院の食事も美味しくいただいている。
ただ、自分の大好物である麺類、特にラーメンには塩分が多く含まれているので、これからはあまり食べられなくなるのが悲しい。

栄養指導用にラーメンのサンプルもある。
ちなみに、健康な人でも将来に備えて塩分摂取量に気をつけた方が良いそうだ。
 
管理栄養士さんのお話も自分が大学の授業で話していることとほとんど同じだった。
つまり、医者の不養生ならぬ大学教員の不養生と言ったところだろう。
とは言え、頭と胃袋は別物なのである。