暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

帰還

学会はまだまだ続くが、今年度中に終わらせなければならない仕事があるので途中で帰ることにした。
今回の学会ではいろいろな収穫があった。
 
昨日は以前に所属していたQ州大学の教員や学生、卒業生とかなり話すことができた。
皆相変わらず元気だった。
ただ、Q州大学の研究環境がかなり悪化していたことに驚いた。
Q州大学は旧帝国大学で、研究活動も盛んで卒業生も各方面で活躍しているのにである。
 
大学が独立行政法人化してから各大学では特定の研究に力を注ぐようになった。
その研究を進めるためには研究者が必要ということで、新しい教員を雇用することになった。
新しい教員といっても研究が中心であるため授業を担当することはあまりない。
これまでに所属していた教員でも、「特定の研究」に関わっていた教員は授業や雑用などが免除される傾向にある。
その分の授業や雑用はその他の教員がすることになる。
つまり、その特定の研究に関わっていない教員の負担が増えることになる。
 
以上はあくまで自分の予測であるが、それ程外れていないと思う。
確かに大学では研究活動が必要である。
世間をあっと驚かせるような研究成果が得られれば大学の価値も上がるだろう。
しかし今は注目されていない研究でもいつかは素晴らしい結果が得られるかもしれないのだ。
さらに、大学にとって重要であるはずの教育に対する評価が低すぎる気がする。
 
そんなことを考えつつ羽田空港に向かっていた。

いろいろあり過ぎたので、取り敢えず釣りでもして気分転換したい。