暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

リベンジの果てに

お盆が過ぎ、夏休みが終わる。
一般の方は帰省したり、旅行したり、海へ行ったり、バーベキューしたり、友達と酒を飲んだりして楽しんだのだろうか。
自分は奥山君と釣りに行った以外は、論文を書いて学会の準備をして、そして朝早くから救急病院に行っただけだ。
不完全燃焼である。
 
と言うことで早朝から釣りに行ってきた。
釣り場は第二の河口で、奥山君との釣りで逃したマゴチが狙いである。
4時半頃に釣り場に到着し、メバル用のミノーを投げる。
40cmくらいのシーバスがチェイスするもののなかなか喰い付かない。
時折アタリがあるが全て鰓洗いでバラしてしまった。
悔しいが、今日の狙いはシーバスではない。
 
夜が明けかかった頃、バイブレーションに替えて底の方を探る。
10分くらい経った時にフォールさせていたバイブレーションに何かが喰い付いた。
ガツンとしたアタリである。
何となくマゴチらしい引きである。
大きめのエソだったらどうしよう。
そんなことを考えながら足元に寄せた時、細長い体が見えた。
エソかと思いつつ玉網で掬ってみると、頭が平べったいことに気付く。

まさかまさかのマゴチだった。
しかも52cmもある。

奥山君、リベンジを果たしたぞ!
 
ひょっとして今日は釣れる日なのだろうか。
いや待てよ。
ここで調子に乗ってはいけない。
昨年に初めてのマゴチに浮かれて自分の指を切った。
あの時は父親の前で格好つけようとして自分の足にルアーを縫い付けてしまった。
そして一昨日は今日は釣れると油断していたらウグイにやられてしまった。
いずれも自分が油断していたのが原因だ。
もうこれ以上痛い目にあいたくない。
 
釣りを始めてまだ一時間も経っていないが今日はこれで納竿としよう。
マゴチに掛かったバイブレーションを慎重に取り外し、一度もルアーを投げることなく車に戻り、落ち着いてマゴチを締める。
帰りがけにコンビニエンスストアでお茶を買い、安全運転で帰る。
そのお茶を飲もうとしたら、

ストローがない。

買った時には気付かなかった。
やはり相当浮かれていたのだと思う。