暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

国際動物学会

釣りの後に朝食を取り、学会発表の準備と練習に取り組む。
今回はシンポジウムでの発表である。
そもそも自分はこの学会の会員ではないので、招待されての発表ということになる。
国際学会だから英語で発表しなければいけない。
 
自分は英語が苦手である。
大学の農学部に入学した時にはこれで二度と英語の勉強をしなくていいんだと考えていたくらいだ。
しかしこの仕事をしている以上、英語から逃げることはできない。
取り敢えず英語で発表スライドを作り、台本まで用意しておいた。
できれば台本を読まずに発表を済ませたい。
招待講演として恥ずかしくないようにしなければ…。
 
覚悟を決めて会場に向かう。
会場はバスで40分くらいの距離にある。

バスに揺られながら街の景色を見ていると米軍基地が見えてきた。

かなり広い。
 
会場に到着するとどんどん緊張してきた。

いよいよ自分の発表である。
発表の冒頭にある司会者へのお礼がうまく言えなかった。
緊張し過ぎて舌がうまく回らない。
あっという間にパニック状態になってしまった。
やや時間をオーバーしたものの発表を終え、質問にも何とか答えることができた。
ただ、これが参加者の目にどう映ったのだろうか。
自分の英語や発表内容を理解してもらえたのだろうか。
発表後に司会者の一人が小さい声で「良かったよ」と言ってくれたが、これが本心なのかは自分には分からない。
 
自分が学会で英語で口頭発表したのはこれが2回目である。
大学院の授業でも英語で実施したことがあるが、それも3回しかない。
経験値が圧倒的に少なすぎる。
そのうえ、人前で英語で説明するとあっという間にパニック状態になる。
ここで言うパニック状態とは、周りが見えなくなりまくしたてるように英語を言ってしまうという、自分の悪癖である。
この悪癖の一番の問題は周りの反応を見ていないことだ。
自分の発表に対する聴衆の反応を見ることで、次回の改善点を見つけたり、あるいは発表に対して自信を持てるようになるはずである。
例えて言うなら、夜道が怖いからと言って目をつぶって走り抜けるようなもので、次回のための対策を一切得ることができないのである。
 
と言うことでかなり落ち込んだ、。
英語で発表することに慣れなければまた同じ過ちを繰り返すだろう。
いっそのこと研究室ゼミの自分の発表の時には英語でやろうかと考えている。