暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

山の日

今日は「山の日」という祝日らしい。
あまり聞いたことがないなと思い調べてみたら、昨年から制定された祝日だそうだ。
自分が子供の頃はほとんど毎年山に登っていたが、その習慣も24年前に途絶えた。
今では山とほとんど縁がないため「山の日」と言われてもピンとこない。
せっかくだから「山を越えて釣りに行く日」にしようではないか。
と言うことで早朝から釣りに行ってきた。
 
夏休み初日で興奮していたのか、朝2時に目が覚めてしまった。
急いで着替えて佐田岬に向かう。
釣り場には朝4時に到着した。
この時点で既に4人の先客がいる。
釣り人の考えることは大体同じである。
 
どうやら狙いはシイラ(よりも小さいペンペンシイラ)らしい。
皆夜明けを待って準備に勤しんでいるようだ。
自分は一足先にシーバス狙いでルアーを投げるがアタリがない。
ド干潮で潮も動いていないようだ。
夜が半分くらい明けた頃、皆一斉にルアーを投げ始めた。
気が付けば釣り人は11人まで増えていた。
自分も遅れないようメタルジグを投げる。
ボトムまで落としてシャクっていると何やらアタリが来た!

いつものエソが釣れた。
ただ、他の人にはエソが全く釣れていない。
何故だ…。
 
潮が動き始めた頃、左側の釣り人に何やら魚がヒットしている。
よく見るとペンペンシイラが釣れているではないか。
ペンペンシイラは左側に多いようでひっきりなしに釣れている。
そのうち自分の方でも釣れ始めた。
しかし、自分の両隣の釣り人が釣れているのに自分だけが釣れない。
既に半分以上の釣り人がペンペンシイラを釣り上げている。
一番多く釣っている人は10匹をゆうに超えているのだ。
それなのに自分はアタリさえない。
何故だ…(2回目)。
 
他の人のルアーはメタルジグだけではなくミノーやジグミノーを使っている。
自分は他の青物が釣れないかと考えてメタルジグをボトムまで落としていたが、他の人は着水後にすぐに巻いている。
アクションはほとんどつけていない。
どうやら完全にペンペンシイラ狙いで表層でルアーを引いているらしい。
これが自分だけエソが釣れた理由だったのだ。
 
早速メタルジグを投げて表層を引いてみる。
すると初めてアタリが来た!
すぐにバレてしまったが表層狙いで間違いなさそうだ。
他の人にはアシストフックがついていなかったので自分も外してみた。
そして、メタルジグの引く速さに緩急をつけ、時折アクションを加えて表層を引く。
すると再びアタリが来たがこれまたバラしてしまう。
そしてここから怒涛のバラシ地獄が始まる。
とにかく他の人と同じくらい、いやそれ以上にアタるようになったのだが(他の人が休憩していたので…)とにかくキャッチできない。
気付けば10回以上もバラしている。
そのうち3回は足元で寄せ、さらにその1回は玉網で掬ったのだ。
しかしスナップが壊れてしまい結局バラしてしまった。

何てついてないんだ。
自分のメタルジグのフックは鈍っていないはずだ。
シーバスロッドでは柔らかすぎるから完全にフッキングしないのか。
 
そのうちペンペンシイラのアタリがなくなってきた。
しかもサメまで出現する始末。
もうそろそろ帰らないと妻に怒られそうだ。
後5回だけ投げたら帰ろうと決めたその1投目に左隣の釣り人がペンペンシイラを釣り上げた。
これが最後のチャンスと思い、今日培った全ての技術を投入してメタルジグを引く。
予想通り、自分にもアタリが来た!
バラさないよう慎重に寄せて玉網で掬う。
ついに、ついにペンペンシイラを釣り上げた!

43cmの真性のペンペンシイラである。
おそらくこの釣り場で釣れた中でも最小になるだろう。
それでも自分の読み通りに釣り上げることができて良かった。

今年初の、そして久々の(ペンペン)シイラである。
海から上げた直後は綺麗な魚体なのだが陸に上げてしまうと体色がひどく変わってしまう。
 
この後も粘ればもっと釣れたかもしれないが、まだまだシイラには遠い小型の個体群なので1匹で十分だ。
他の青物が釣れる時期になるまでしばらくはこの釣り場に来なくても良いだろう。
 
帰宅後に捌いて胃の内容物を調べたが何にも入っていなかった。

ペンペンシイラは何を追いかけてあの釣り場に来ていたのだろうか。