釣り場で学生と出会った(後編)
今日は日曜日。
今日も仕事はしないつもりだ。
仕事の代わりにすることといえば釣りだ。
と言うことで早朝から第三の河口に行ってきた。
その途中に釣具店でエリア10とドーバー99Fを補充する。
ところがエリア10が売り切れてしまったようで店頭にない。
代わりのものがないか探してみるとエリア110というものが置いてあった。
エリア10と同じガイアから発売されているもので、エリア10が100mmで9gなのに対し、エリア110は110mmで14.5gもある。
飛距離は出るかもしれないがエリア10のように表層を泳ぐことはできない可能性がある。
しかし価格が1000円ちょっととかなりお得なルアーでもある。
いろいろ悩んだ末に購入することにした。
もし使えなくても財布のダメージもそんなに大きくないというのが一番の理由だ。
果たしてエリア110は使えるルアーなのだろうか・・・?
第三の河口に到着したのは朝4時過ぎ。
昨日に隣の研究室の大学院生の後輩(「の」ばっかり)がシーバスを釣り上げたポイントに入る。
潮は下げ三分といったところで、昨日の雨のせいでかなり濁っている。
濁っていればシーバスも釣れるはずだと思っていたがいくらなんでも流れが速すぎる。
街灯からも遠いしこんなので釣れるのかしら。
取り敢えず買ったばかりのエリア110を投げるも全くアタリがない。
というか暗すぎてエリア110の泳ぎがまったく分からない。
同じく買ったばかりのドーバー99Fに替えて釣りを続ける。
流れの早いところを避けて引いているとアタリが来た!
魚は鰓洗いで逃れようとするが、買ったばかりのルアーのフックから逃れることなんてできないのだ!
足元が水面に近いので思い切って抜き上げる。
51cmのマルフッコだった。
これで昨日のリベンジを果たしたぞ。
一匹釣ったことでのんびりと釣りができるようになった。
しかしここからがアタリが続かない。
次第に周りが明るくなり、気付けば完全に夜が明けてしまった。
ただ昨日のライズも明るい時間帯なのでひょっとしたらこれから時合がくるのかもしれない。
ライズもなく釣れない時間帯ならばとエリア110の泳ぎをチェックする。
飛距離はエリア10よりも若干飛ぶくらいだろうか。
ロッドがダイワのラテオ100MH(対応ルアー:12~60g)なのであんまり参考にはならないが・・・。
レンジは明らかにエリア10よりも深い。
またある程度のスピードで引いてやらないときちんと泳いでくれない。
流れの速いところではアクションが大きくなっている気もする。
レンジの方はロッドを立てればなんとかなりそうなので、ロッドの位置を変えながら釣りをすることにした。
そうこうしているうちに水面にもじりと思しき変化が出てきた。
それもエリア110の射程範囲内である。
取り敢えず下流に投げて引いていると久しぶりのアタリが来た!
流れが加わって重く感じるが取り敢えず寄せて抜き上げる。
40cmのヒラセイゴだった。
エリア110でいきなり釣れてしまった。
はっきり言って、この時点ではエリア110をまだ信用していなかった。
この後ははっきりとしたライズが見えるようになった。
そこでまた下流にエリア110を投げてみると先程よりも強いアタリが来た!
強引に足元に寄せて玉網で掬う。
52cmのヒラスズキが釣れた。
取り敢えずシーバスの活性が上がっている時にはエリア110は問題なく使えそうだ。
三匹も釣れたのでもう帰ってもよいと思っていたが、せっかくなので足場を変えて釣りを続けることにする。
エリア110を下流に投げて岸際を引いてくる。
先程まで自分が立っていた場所に来た時大きめのアタリが来た!
これは明らかに大きいぞ!
根でもあるのか、魚は流れの方に出るのではなく足元に突っ込んでくる。
強引に足元から引き離して玉網で掬う。
70cmのマルスズキだった。
この瞬間、エリア110はレギュラー入りが確定した。
現段階では何故釣れたのか分からない。
ひょっとしたら他のルアーでも釣れたのかもしれない。
ただ、今日はレンジバイブやエアオグルには何のアタリもなかったことから、エリア110には魚を惹きつける「何か」があったのだと思う。
これで今日の釣りは終わり。
納竿したのが朝6時過ぎだったのでまだまだ釣れたかもしれないがこれ以上は贅沢というものだろう。
ちなみに第三の河口のこの場所でシーバスが釣れたのは初めてだったりする。
第三の河口で初めてルアーを使ったのがこの場所で、10年間シーバスが釣れなかったが、今日遂に目的を果たすことができた。
10年間も釣れなかったので、今日は釣れただけで満足したから、釣ったシーバスは全てリリースした。
次はお持ち帰りしてみようと考えている。
新型コロナウイルスのせいで例年と同じ生活ができなくなってから三か月近く経っている。
その間自分の頭の中の時間は止まったままだった。
最近になって遠隔授業の準備にも慣れ、テストもこなし、研究も辛うじて続けることができるようになった。
そしてなんとか魚も釣ることができた。
これでようやく次の時間に進むことができる。
これまで書くことができなかった過去の日記もこれから書いていこうと思う。