博士論文発表会
三連休の初日は博士論文発表会に参加するため休日出勤した。
学生にとっては博士号を取得できるかどうかの審査にあたるため、その後の人生が決める一日と言える。
博士号を取得するためにはいくつかの関門を乗り越えなければいけない。
そもそも博士号は取得の方法によって「課程博士」と「論文博士」の二つに分けられている。
「課程博士」は大学院の博士課程に所属して審査に合格したもので、「論文博士」は博士課程に所属せずに審査に合格したものである。
博士号取得のための条件は以下の通りである。
1)博士論文の提出締切日までに、3つくらいの論文が学術雑誌に受理されている。
2)博士論文が提出締切日までに大学の事務に提出されている。
3)博士論文発表会を行い、数名の審査員による審査を通過する。
4)英語等の試験に合格する。
ちなみに、「課程博士」は博士課程の入学試験で英語を受験することになるため、4)が免除されている。
上の4つのうち、1)と2)は博士論文発表会の前に済ませておかなければならない。
つまり「課程博士」の学生にとっては博士論文発表会が最後の関門となる。
博士論文発表会では名前の通り学生が口頭発表するのであるが、それは審査の第一段階に過ぎない。
一般的には発表の後に当該学生と数名の審査員だけで行う口頭試問があり、その後審査員だけで審査が行われる。
これで博士号がもらえるのではなく、後日さらに別の審査によって決められる。
こんなに複雑な過程を経て博士号がもらえるので、卒業論文や修士論文の何倍もの努力が必要になる。
自分が博士論文発表会を行ったのは17年前である。
かなり緊張したが、終わった時の達成感と解放感が凄かった。
今日に発表した学生達もそう感じていると思う。
自分としては、博士論文研究を一所懸命発表している学生達を見て、最近の腑抜けた自分を反省した。
最近の自分は明らかに仕事に狎れてしまっている。
17年前の気持ちを思い出してもっと仕事を頑張らねばと思った。