暗屯子の部屋

ミカンと温泉の街に潜み、IgA腎症と戦いながら研究と釣りに明け暮れている、ヒゲとメガネとは私のことです。

春休みの仕事について

今回の春休みは、実験と論文作成、そして学会発表の三つが主な仕事だった。

実験と論文作成はあまり進んでいないが、新年度に向けての準備はできたと思う。

この日記に何度も書いていることだが、大学では授業や実験はあまり評価されない。

実験はあくまで論文として発表するか、特許を取ることでようやく認められる。

そもそもどんなにたくさん実験しても、論文として社会に公開しなければ実験の成果を認められることはない。

したがって、論文を書くというのが研究者にとって最も必須の仕事と言える。

   

現在の論文投稿状況(2019年)は以下の通り。

受理された論文:0本

投稿中の論文:0本

投稿準備中の論文:3本(←New!)

 

論文を書くためには実験の結果(研究の成果)がなければならない。

実験の結果を得るためには実験をしなければいけない。

実験をするためには研究費が必要である。

現在の大学の研究費は数十年前のの五分の一程度しかなく、それだけでは十分な実験ができないため、大学外から研究費を獲得しなければいけない。

大学外の研究費には地方公共団体や企業との間の共同研究と、各財団などの研究助成に応募して得られるものがある。

各財団などに研究助成には様々なものがあるが、研究内容が限られていることが多いため、自分の研究に合致するものを選ばなければならない。

応募した後の審査を通過しなければ研究費を獲得することができないため、難易度は決して低くない。

もし大学外から研究費を獲得できなければ、研究成果が得られないことになり、結果として論文を発表することができない。

論文を発表することができなければ、研究の実績が増えないので、研究助成に応募しても却下されやすくなりますます研究費を獲得しずらくなる。

つまり、研究費がない→研究ができない→論文が書けない→研究費を獲得できないという負のスパイラルに陥ることになる。

これに対抗するためには、これまでに用意した研究設備や試薬を活用するか、研究費のかからない研究を開拓するしかない。

大学の研究費が少なくなったことに加え、人件費削減のために教員の採用を抑えていることもあり、一人あたりの担当授業数が増えている。

したがって研究に使う時間も減っているはずだ。

そのうえ学生の質もこれまでと変わってきている。

大学教員にとって大変な時代だと思うが、ここで研究を諦めると後々良くないことが起きそうな気がするのでしっかり踏ん張っておきたい。